FILE NO 491 宮崎と周辺の植物
リンドウ Gentiana scabra Bunge var.buergeri (Miq.) Maxim.
竜胆 リンドウ科
撮影日 2013.10.12
撮影場所 小林市

  青森県~奄美諸島辺りまで分布するという多年草、宮崎でも晩秋の山野草地で普通に見られる花で、リンドウ色という言葉が無いのが不思議なほど鮮やかな紫色は秋空に映えて美しい。
  北海道や屋久島にも地域の名前がついたリンドウがあるが特に北日本には多く、それぞれ地名が頭についた種がある。
  リンドウ科はこの地球上に70属1100種、その中で日本にあるのが10属30種と言われるが 宮崎にはセンブリ属やツルリンドウ属を含めて3属10種がある。  
画像1 水気の多い傾斜地で30cmほど横に這って花をつけた株 (参照) センブリ
画像2 草原の中で40cmほど立ち上がった株の茎頂とそのすぐ下の葉腋
      に咲いた3個が集まったよう咲いた花で、花の特徴がよく見える。
撮影:(2004.10.17  高千穂町 )  
画像3 筒状の花冠は先が浅く5裂するが、裂片の間に副片ができる。
    画像5~7は両性花の花冠を破って内部の変化を見た画像。
撮影:(2006.11.3  高千穂町 )
 
画像4 長さ4.5cmほどの蕾は先端部の裂開する部分だけが左から右に中途半端に捻じれる。
撮影:(2006.11.3  高千穂町 )  
  画像5 開花した花冠の中にはメシベを取り囲んで護っているような5個のオシベが見える。
撮影:(2013.10.12  小林市 )  
 
画像6 開花後暫くすると、オシベのまとまりが緩んで外の方へ開き中からメシベが伸びて柱頭が分岐する。 撮影:(2013.101.2  都城市 )     画像7 オシベは直径1.5cmほどの花筒の側壁に触れるほど開いてメシベを中央に位置して虫を待つ。 撮影:(2013.10.12  都城市 )  
 
画像8 花冠を外から見ると、副片の下部は裂片下部より柔らかそうで直ぐにでも折り畳まれるようになっている。 撮影:(2013.10.12  小林市 )     画像9 花冠の下は基部の一対の苞の間から出たガク筒が5裂して線状披針形のガク片になる。長さは長短する。 撮影:(2013.10.12  小林市 )  
画像10 花冠裂片の内側に小さな斑点が出るのはリンドウの特徴で、
     同じリンドウ科ではアケボノソウにも灰黒色の斑点がでる。
撮影:(2013.10.12  小林市) 
画像11 対生する葉は長さ6~7cmほどだが、株の大きさでかなり違う。
     細長い卵状披針形で先は細長く尖り、基部は丸く葉柄は無い。
撮影:(2013.10.12  小林市)
 
画像12 葉の上面。無毛で緑色、艶があって弾力的な感じで主脈だけがよく目立つ。
撮影:(2013.10.12 小林市)
画像13 葉上面の拡大画像。縁には手で触ったら実感できる程度の微細な鋸歯がある。
撮影:(2013.10.12 小林市)
 
画像14 葉の下面は淡緑色で隆起した主脈と一対に側脈が目立つ。 撮影:(2013.10.12 小林市)   画像14 茎は普通紫黒色。縦に細い4個の条があるが分かりにく。撮影:(2013.10.12 小林市) 
 
画像13 ごく若い果実。先端の花柱は最後まで残り、熟したらそこから裂けて果実を出す。
撮影:(2013.10.12 小林市)
  画像14 果実の基部は柄になっており、柄の基部には5個の蜜腺がある。
撮影:(2013.10.12 小林市)  
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